The 111st US Open Championship(全米オープン)

今年の全米オープンはメリーランド州のコングレッショナルCCで開催されます。弊社全米オープン観戦ツアーも本日、出発。ウワサの多いコングレッショナルCCが一体どんなコースに生まれ変わったのか?と期待を膨らませて皆様出発していきました。

前回コングレッショナルCCが全米オープンの舞台になったのは1997年。ヨーロピアンツアーで一時代を築いたモンゴメリーを退けてアーニー・エルスが優勝した年です。
また1997年はタイガー・ウッズが初めてマスターズに優勝した年。続く全米をエルス、全英はJ・レナード、全米プロはD・ラブIIIと、すべて当時のタイトリストボール契約プロによる優勝、ということでカッコいいポスターが4枚入った特別エディションも発売された事が記憶に残っています。
コングレッショナルCCの一番大きな改造は、10番ホールのティインググラウンドとグリーンが逆になったこと、と多く報道がありますが、10番ホールを含め、現代ゴルフに合わせたコースの難易度だけの問題ではなく「より観客が楽しめる」コースに生まれ変わったのだと思います。

全米オープン開催の基準は2008年のトーリー・パインズGCでの開催以来、大きく変わってきているように感じます。
まずパブリックコースでも開催されるようになりましたし、観戦のしやすさ、観客数を多く取り込めるだけのキャパシティ(宿泊や都市圏からのアクセスのよさ含む)等も大きな要因になっているように読み取れます。
「オープンドクター」リース・ジョーンズによる改造にも、そのあたりが考慮され行われているのでしょう。

また興味深いのはこれから歴史を積み上げていくゴルフ場も開催地として決まっていることです。
2015年にはワシントンに2007年にオープンしたばかりの、R.T.ジョーンズJr.設計のチャンバーズベイで開催が決定しています。
2017年にはミルウォーキー郊外で、2006年に開場したエリンヒルズGCでの開催が決定。
エリンヒルズGCは、昨年の全米プロの際にプレイしましたが、フルバックからの景色は未知のモンスターコースでした。
内陸ですが、見た目はオーソドックスなリンクスタイプで延ばそうと思えば9000ヤード位まで距離を延ばせそう。「現代ゴルフに合わせた新しさ」と「クラシックさ」が同居した、荒々しさがあるコースです。

どちらのコースも、2010年、2011年の全米アマを開催し、いわば「テストマッチ」を行っています。
エリンヒルズGCに訪れてみて、USGAが見据える2017年が少しだけ見えた気がします。
全米オープンでUSGAの「今」を観に行くのも面白い観戦方法ではないでしょうか。来年はサンフランシスコに滞在するので、ペブルビーチでのプレイも同時に楽しめます。

全米オープン開催コース2011年~2019年まで
2011      Congressional Country Club, Blue Course      Bethesda, Maryland
2012     The Olympic Club, Lake Course     Daly City, California
2013     Merion Golf Club, East Course     Ardmore, Pennsylvania
2014     Pinehurst Resort, Course #2     Pinehurst, North Carolina
2015     Chambers Bay    University Place, Washington
2016     Oakmont Country Club     Oakmont, Pennsylvania
2017    Erin Hills GC    Erin, Wisconsin
2018    Shinnecock Hills Club    Southampton, New York
2019    Pebble Beach Golf Links Pebble Beach, California

 

Hikaru Yakushiji

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