カナダ バンフスプリングス PART2 主(あるじ)と愛人達…。

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1枚目:15番ティーがエルクの一団に占拠されてしまった。 / 2枚目:エルクはケンタッキーブルーグラスが好物!
3枚目:群れの中にただ1頭が雄鹿、カバ位はある。 / 4枚目:背景のカナディアンロッキーが美しい。
ALL Photos by T.SHIMAZU

後ろ髪を引かれながら15番ホール(411Y PAR4)に向う。
かなり長めのインターバルの山道をカートのフルスロットルで昇っていくと、パスさせた2組のパーティーが未だティーインググランド前にいるではないか。

「何てことだ!」ティーインググランドがELKの一団に占拠されているのだ。野生なので余り近づかない方が良いらしい。のんびりとティーの芝生をうまそうに食べているのだ。
「あっ、また新しいのが藪の中から出てきた」。全部で5頭、夢中でシャッターを切りながら、立ち去るのを根気良く待つ。

これも後で判ったことだが、15番ホールはオリジナルのスターティングホール。小高い丘の中腹、ホテル直下のとても小さなティーインググランドから、ボウリバーの澄んだせせらぎ越しに奥の深いフェアウェイに打ち出していくお洒落なホール。背景のカナディアンロッキーが美しい。改めて74年前の設計者 STANLEY TOMPSONの繊細な設計センスに感動。

見渡すとフェアウェイにもたくさんのELKが…、20~30頭はいただろうか。いくら国立公園内で手厚く保護されているとはいえ、これ程の動物達との一緒のラウンドはめったにできるものじゃない。これじゃセカンドショットはどこに打ってもエルクヒット(?)だ。
ブツブツ言ってると、夕闇の中から崇高な角を蓄えた特大の1頭が現れて、ボクを睨みつけている。北海道やモントレーの鹿は小さくて可愛いのだが、このでかいのはカバ位はある。テークバックに入ろうとしたボクの両手・両足がフリーズしてしまった。

ELKの社会は一夫多妻制、フェアウェイにいた連中は全て彼(?)の扶養家族なのだそうだ。年老いて力のなくなった雄鹿は若い雄に戦いを挑まれ、敗れると死に場所を求めて群から寂しく去っていくそうである。カナダ在住経験のある同行スタッフが、ボクの耳元で誇らしげにそう囁いた。

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BANFF SPRINGS GOLF COURSE 27H 9,894Y P108
RUNDLE 9H 3,174Y P36 / SULPHUR 9H 3,452Y P36 / TUNNEL 9H 3,268Y P36
1927年開場18H設計 STANLEY TOMPSON
1989年9H増設 設計 BILL ROBINSON
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注)ELK:ヘラジカ 北欧・シベリア・北米産シカ類では最大級

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